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2人の女性
2023.02.28
派遣と在籍・転籍出向の違いとは?両者のメリットや偽装出向の特徴を解説て[派遣2]

違う会社で働くという似たイメージを持たれている「派遣」と「出向」ですが、その違いについてしっかりとご存じでしょうか。  

自身が「派遣」なのか「出向」なのかを知っておかないと、給与や仕事上の悩みなどを相談する際に全く関係ない人に相談してしまう可能性もあります。  


そこで今回は「派遣」と「出向」の違いについて詳しくご紹介していきます。

それぞれの定義や働き方など知っておくべき基礎的な知識についてご紹介するので、ぜひ参考にしてください。  


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『派遣』と『出向』の定義

混同されてしまうことも少なくない派遣と出向ですが、これらは全く異なる働き方です。  

両者の違いを理解することは、ご自身の働き方を決定する上で重要なだけではなく、偽装出向などのトラブル防止にもつながります。  


ここではそれぞれの定義と特徴をご紹介します。


『派遣』とは

派遣とは、派遣会社と雇用契約を結んだ上で、派遣先企業に派遣されて就労する働き方です。  

原則として派遣先の企業で最大3年間という期限付きで働くため、定期的に異なる職場・業務をこなすことになります。  


実際に働く職場と雇用主が異なる点が、そのほかの働き方と大きく異なる点が派遣の特徴といえます。


派遣はメリットの多い働き方

派遣は臨時的な人手不足を埋めるために約30年前に日本で浸透し始めた働き方で、派遣社員と聞くと、契約期間が決まっている不安定な働き方という印象を持っている方が多いです。  


しかし自由度が高く、自身の条件に合った企業で働くことができるため人気もある働き方です。  


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『出向』とは

出向とは企業の中の人事戦略のひとつで、企業側の意向で社員に対してグループ企業などの別会社での勤務を命じることを指します。  

出向先企業の業績向上や社員のキャリア形成をはじめ、技術指導や企業間連携の強化のためなどの目的でおこなわれることが多いです。  


また、出向の際に元々所属していた企業と出向先の企業それぞれとどのような雇用契約を結ぶかによって、在籍出向と転籍出向の2つに分類することができます。  

なお「出向=左遷」としてネガティブな印象を持たれる方も多いですが、社員のキャリア形成など前向きな目的で出向が実施されるケースも多く、社員にとってマイナスな措置とは言い切れません。  


なお、この「左遷」とは「ビジネスシーンなどでミスを犯した社員などに対して子会社や異なる部署での勤務を命じること」などの意味で使用されることが多い言葉です。  

ただし、法律上の定義はないので、上記はあくまでも一般認識という点にはご注意ください。


在籍出向

在籍出向とは、元々所属していた会社に籍を置いたまま出向先の企業で勤務することを指します。

元々所属していた企業との雇用契約は維持されたまま一部の権利は出向先の企業に譲渡され、出向中は2つの会社と二重で労働契約を結んだ状態になるのが一般的です。  


基本的に在籍出向の場合はあらかじめ出向期間が定められており、その期間が終わると元々所属している会社に復帰することになります。  

そのため「社員に経験を積ませるためにグループ企業に出向させる」ケースは、在籍出向の場合がほとんどです。  


また、在籍出向は出向する社員本人の合意なく辞令として会社側が命じることができます。


転籍出向

転籍出向は出向時に元々所属していた会社との労働契約を解消し、出向先で新たに契約を結ぶ場合を指します。  

元々所属していた企業での籍が完全になくなり実質退職扱いになるため、「出向=左遷」というイメージは、この転籍出向から生まれたと考えられます。  


しかしながら社員側には出向を拒否する権利があり、拒否したことを理由に企業側が異動や減給を実施することは認められません。  

必ず会社側が出向を命じられた社員に対してその理由や条件を説明し、合意を得られなければ転籍出向を実施することはできないルールになっています。  

そのため、一般的な転籍出向がドラマに描かれるような不祥事や社内政治による左遷に近い人事である可能性は低いでしょう。


実際には、社員のキャリアプランを叶えるために関連の会社に移籍したり、家族の転勤や親の介護などの都合に合わせやすい環境が整ったグループ企業に移籍したりといった前向きな理由で実施されるケースが多いです。  


また、契約面で捉えると転籍出向は一般的な転職と非常に近いといえます。

両者の違いは、転職の場合は本人の意向で会社が変わるのに対して、転籍出向の場合は会社側の意向で会社が変わるという点です。  


したがって、転籍出向は会社主導で関連会社などに転職するイメージに近いともいえます。


『派遣』と『出向』の違い

派遣と出向それぞれの定義についてお伝えしましたが、こちらでは両者の相違点が明確にあらわれるポイントを具体的に解説します。


最大の違いは【労働契約を結ぶ相手】

派遣と出向の最大の違いは、雇用契約を結ぶ相手とその数にあります。


派遣社員が雇用契約を結ぶのは派遣会社だけであり、派遣社員と派遣先企業との間に契約関係はありません。  

その代わり派遣会社が派遣先企業と「派遣契約」を結んでいます。

なお、労働時間や担当する業務内容、派遣期間なども全て派遣契約によって定められています。  


それに対して出向の場合は、出向先の企業と直接雇用契約を結びます。

在籍出向の場合は、元々所属していた会社との雇用契約を一部譲渡した上で出向先とも二重で雇用契約を結んでおり、転籍出向の場合は出向する際に出向先と新たに雇用契約を結びます。


一般的な【在籍期間】にも違いがある

派遣と出向には在籍期間にも大きな違いがあります。  


派遣の場合は1回の契約における派遣先企業への在籍期間が比較的短い特徴があります。

派遣社員は期間限定で派遣先にて働くことを前提とした雇用制度であるため、同じ派遣先企業で働くことができる期間は最長で3年です。  


ただし、全ての派遣社員が最長である3年間同じ派遣先で働くのではなく、1ヶ月程度の短期間や3ヵ月〜半年程度の在籍となるケースが多いです。  

派遣先企業への在籍期間は、派遣会社や業界によってある程度傾向があるので、派遣先を決める際にご自身のキャリアプランやライフスタイルに合わせて働くことができます。  


それに対して出向の場合は、出向目的によっても変わりますが、短くても1年以上は出向先企業で労働するケースが多いです。  


在籍出向の場合は社員のスキルアップや系列会社全体を捉えた柔軟な人事異動を理由に実施されることが多く、長期的なプロジェクトの立ち上げから完遂までの期間をひと区分として出向期間が定められることもあります。  


転籍出向の場合は実質元々所属していた会社を退職した状態であり、必ず全ての社員が出向元の会社に戻るとは限りません。

必然的に出向期間は長期化しやすいといえます。


【労働時間の変更方法】も異なる

派遣と出向では労働時間を変更する方法が業務の都合により異なります。  


派遣の場合は派遣元の企業と雇用契約を結びます。

そのため、派遣先企業は労働時間の変更が必要になっても、労働時間の変更を命令する権限がありません。  


派遣先企業が持っているのは、業務に関する指揮命令権だけなので、もし労働契約を変更したい場合は派遣会社に依頼する必要があります。  


出向の場合は出向元の企業だけではなく、出向先の企業とも雇用契約を結びます。

そのため派遣とは異なり、出向先の労働条件に合わせて勤務する形になるため労働時間の変更は出向先企業の契約に基づいて変更されます。


【給与の支払い】についても異なる

働く上で一番気になるのは給与についてだという方も多いと思います。

派遣と出向では、給与の支払いについても異なります。  


派遣の場合は派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の企業で労働するという労働形態にあります。

そのため、業務についての指揮や命令をするのは派遣先の企業ですが、給与の支払いは派遣元の派遣会社からおこなわれます。  


出向の場合は出向元企業と出向先企業と雇用契約を結んでいるため、一般的には双方が協議してどちらが支払うかを決めます。

状況に応じて異なりますが、雇用契約を締結する際に両社が決定することがほとんどです。  


また、福利厚生も給与同様雇用主となる会社のルールに従って適用されます。  

派遣社員の場合は派遣会社の福利厚生が適用されますが、出向社員の場合は給与同様に雇用契約締結時に出向元と出向先どちらを適用するか決まるケースが多いです。


「偽装出向」はトラブルに繋がる

混同されがちな派遣と出向ですが、両者の違いを理解していないと違法な偽装出向に巻き込まれてしまう可能性があります。  


派遣とは派遣会社が自社に所属する社員を別の企業に派遣することで利益を生み出すビジネスです。

当然、派遣会社は派遣先企業から労働力を供給する見返りとして利益を得ています。  


このように別の企業に労働力を貸与して利益を得ることが認められているのは派遣だけです。

従って出向の場合、社員を出向させることで出向元が利益を得るのは違法となります。  


そして「偽装出向」とは、出向であるにもかかわらず労働力の供給をビジネスとしておこなう違法行為を指す言葉です。  

営利目的で社員を出向させるケースや、繰り返し同一社員を同一企業に出向させているケースなどが偽装出向に当たります。  


特に派遣と出向を組み合わせて偽装出向をおこなうケースとして、派遣会社に出向を命じられた社員が、出向先からさらに別の企業に派遣されるケースも発生しています。  


これは派遣社員となる人材を獲得する目的で出向がおこなわれているため、違法な偽装出向に当たります。  

上記のようなケースでは、出向社員は自分が偽装出向に巻き込まれていると知らない可能性もあるので、注意が必要です。


派遣のメリット・デメリット

派遣という働き方のメリットとデメリットをご紹介します。  


派遣は正社員などの他の雇用形態と比べてプライベートと仕事を両立しやすいです。

通常の中途採用やアルバイトの面接とは異なり、派遣社員は派遣先企業からの選考を受ける必要がありません。  


自分の持つスキルが活かせる仕事の中から、勤務地や勤務時間などの希望条件に合致した求人を選ぶことができるため、ライフスタイルに合わせた働き方が選びやすくなっています。 

契約更新のタイミングに合わせて、派遣先を変えたり派遣の仕事を一旦休職したりといった選択ができるため、子供の受験や家族の転勤にも対応しやすいでしょう。 


また、定期的に職場や仕事内容が変わるため、人間関係を煩わしく感じている方や、同じ仕事を続けると飽きてしまうという方にも人気です。

新たな出会いや刺激に富んでいる点も派遣のメリットといえます。  


デメリットとしては、短期間での就労になるため正社員のように長期的なプロジェクトに参加できないケースが多い点が挙げられます。  

仕事内容も派遣契約の時点で決まっているため、自分からアイディアを共有しどんどん仕事の幅を広げていくのは難しいでしょう。


出向のメリット・デメリット

出向の場合は、スキルアップや人脈の拡大に繋がる点が1番のメリットといえます。  


出向先で中長期的に働く中で、元々所属していた会社の中にいては気付けない発見やスキルの習得ができ、また新たな人と出会えることに魅力を感じる人は多いです。  

派遣社員とは違って実力次第で出世に繋がりやすく、出向先での経験を活かして理想のキャリアを形成できる可能性は高いです。  


デメリットとしては、転籍出向の場合は元々いた会社に戻れる保証はない点が挙げられます。  

また、子会社やグループ会社に出向する場合などに多いケースとして、給与や福利厚生、勤務時間などの待遇が以前よりも劣る場合があります。


違いを理解した上で自分にあったものを選ぶことが大切

今回は気になる「派遣」と「出向」の違いやそれぞれのメリット・デメリットについて詳しくご紹介しました。  


派遣社員と出向社員では分かりにくいですが意外と異なる点が多いので、ぜひ今回ご紹介したことを参考に正しい知識として知っておくことで偽装出向を防ぐことにも繋がります。  


また、自身に合った契約形態を選ぶことで、仕事とプライベートの両方を充実させることができるのではないでしょうか。  


出向と派遣は全く異なる働き方であり、どちらがよい・悪いとは一概に言い切れません。

自身の希望のキャリアプランや仕事に対する価値観と照らし合わせ、自分なりの基準を元に比較してみることが大切です。


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