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2020.11.25
【外国人の学生必見】日本の就職活動の特徴と働き方の違い[グローバル2]

日本の就職活動の特徴を説明するその前に……海外の就活事情とは?

 

日本で就職することを希望する外国人の方が戸惑う<日本の就活ルール>。我々日本人はこのスタイルしか知らないので「就活とはこんなもの」と思うのですが、たしかに海外と比較すると日本の就活はどうもいろいろ独特なよう。では、ほかの国の就活事情はいったいどんな感じなのでしょう。ここではアメリカの就職活動事情を調べてみました。

 

まったく色がついていないまっさらな状態の学生を、自分の会社のやり方で長く育てていく。それが日本のやり方ですよね。最近でこそ崩壊しつつあるとはいえ、日本は長きに渡り終身雇用制度の国でした。それゆえ、この「時間をかけて人を育てる」というシステムが当たり前とされてきたのです。いったん入社した会社には定年までいるというのが、長く続いてきた日本の<会社>のあり方。そのため、転職数の多い人は企業の中途社員募集に応募したとしても嫌われる傾向にありました。

 

日本は大勢の新卒採用が当たり前、対してアメリカは?

 

新卒で入学した会社にずっと働き続ける、終身雇用が当たり前とされてきた日本。ところが、アメリカではこの終身雇用という考え方は皆無です。地位、収入――自分の実力が評価される場所を求めて、ステップアップを繰り返す、それがアメリカ流。転職が多いからといって、マイナスにはならない。ここが日本とアメリカとの大きな違いでしょう。

 

アメリカの学生は大学卒業後に働く場所を見つける時期も方法も、実に様々。在学中に積極的にインターンシップを経験し、企業とコネクションを作っておく人もいれば、コネをフルに駆使して大学OBや家族親族のコネを頼っていく人も。いずれにしろアメリカは日本のように「新卒社員を一斉に複数名を採用」というスタイルではないため、企業の中でひとつポストがあけばそこに応募する人が殺到。し烈な争いが繰り広げられるという結果に。

 

入るのが難しい日本の大学、出るのが難しいアメリカの大学

 

また、日本は新卒で学生を採用し、研修を行い、少しずつ仕事を教え込んでいくというスタイルが一般的ですが、基本的にはアメリカには研修制度などはありません。アメリカで求められるのは、入社してすぐに業務をこなしてくれる即戦力のみ。たとえ新卒で入ってもその日から仕事を任せられることになります。つまり、アメリカの企業が学生に求める第一条件はどれほどの<スキル>があるのか、ということ。入社してすぐに企業の一員として働くことができるように、アメリカの学生は早いうちにインターンシップを経験し、その会社で求められるスキルはどの程度のものであるかを把握します。そして、そのスキルに少しでも近づけるように在学中から努力し準備するのです。

 

そんなことがあるせいか、アメリカの大学生はほんとうに忙しい。よく「日本の大学生は入るまでが大変で、入学すればその後は授業で寝ていても卒業できる」なんて言われますよね。対してアメリカの学生の場合は「入学はできても、相当に努力しなければ卒業することが難しい」そんな風に言われることが多いもの。アメリカの学生がそんなにも忙しいのは、卒業して会社に入ると即戦力となることを求められることをよく知っているから。スキル習得のために、学生時代は勉強につぐ勉強という日々を過ごすことが当たり前となっているのです。

 

新入社員の入社後には研修を重ね、働き方や仕事の内容をレクチャーしてくれる日本企業。アメリカの就職事情を知ってみると、日本企業は新卒社員になかなか親切であるような気がしますよね。

 

今後はどうなる? 日本の就活ルール

 

長きにわたって続いていた日本ならではの新卒の就活ルール。

けれども2021年春入社の学生からは、この一斉に就活がスタートするという従来のやり方に変化がおこりそうなんです。

というのも、2018年9月に経団連の中西宏明会長が定例記者会見で、現在の就職活動の指針を2021年春入社の学生から取りやめる考えを発表。

その理由として「企業が人材をどう採用し、どう育成していくかということは極めて大事なことであるが、終身雇用、新卒一括採用をはじめとするこれまでのやり方では成り立たなくなっていると感じている。各社の状況に応じた方法があるはずであり、企業ごとに違いがあってしかるべきだろう」と中西会長は語っています。

 

けれども、この発言に対して安倍晋三首相は「学生の本分である勉強よりも就職活動が早くなるのはおかしいと企業側と話してルールをつくった。しっかりと守っていただきたい」と批判ともとれるコメントを発表。ルールの廃止には否定的のようです。今後の就活ルールがどのように変わっていくのか、いまのところは未定のようですが、近い将来なんらかの変化があることは間違いないでしょう。

 

日本の就活ルールに戸惑いがあるなら

 

アメリカと比較しても大きな差がある日本の就活ルール。

ある時期に一斉に就活が始まること、リクルートスーツを着る必要があること、面接時の入退室の仕方のマナー、徹底した自己分析をした上での面接トークなど、外国人の人にとっては理解できないことも多いかもしれません。

けれども、ここは日本です。日本で働きたいと考える以上は、不本意なことがあったとしても、やはり日本の就活ルールに従うことがマストでしょう。

 

外国人が日本企業に就職するためのポイント

 

日本での就職を希望する留学生のみなさんは、まず面接の段階では日本企業が求める「協調性があること」「日本のルールを守る意志があること」などに理解を持っていることをアピールしたほうがいいでしょう。

 

なお、株式会社フェローシップでは、中国人留学生を対象にした<就職塾>を定期的に開催しています。ここでは留学生1人ひとりの過去や現在の生活についてなど、細かくヒアリング。その方の特徴や企業にアピールできるトピックスなどを浮き上がらせます。その上で最終的に就職先選びの基準をきちんとつくり、その軸に沿って、就職先をピックアップしていきます。

 

さらに、面接ではどう志望動機をアピールしていくか、面接での上手な応答の仕方、というようなことまでマンツーマンで指導します。

日本での就職を希望する中国人留学生の方はぜひ一度ご検討ください。皆様のご参加をお待ちしています。


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