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日本語を学ぶ男性
2022.02.18
日本語能力試験N2の基本情報と難易度レベルについて徹底解説[グローバル2]

外国人向けの日本語スキルを判定することができる資格のひとつに「日本語能力試験」があります。


外国人向けの求人の中には、日本語能力試験取得者を応募条件としている企業も多く、受験することで能力を可視化できるだけでなく、仕事探し時に企業に向けてアピールすることもできます。


今回は日本で就職や転職を考えている外国人の方に向けて、日本語能力試験の中でもN2についてご紹介します。
N2合格のポイントや問題例もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。


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日本語能力試験はN2以上の取得で周囲と差がつけられる

日本語能力試験は、世界最大規模の日本語試験で国内だけではなく世界87カ国・地域で受験することができます。


日本語能力試験のN2レベルは、認定目安が日常的な場面での日本語を理解できる程度の能力とされていて、掲載されている外国人向けの求人には条件としてN2以上と記載されていることも多いため、N2を取得することで仕事の幅を広げたり、周りと差をつけたりすることができます。


日本語能力試験の始まり

日本語能力試験は、「日本語を母語としない人の日本語能力を測定し認定する」ことを目的として1984年に開始され、その後試験内容が改定されて、2010年から現在の試験内容になりました。


日本語能力試験の基本情報やN1〜N5のレベル別の難易度、受験することで得られる詳しいメリットについてはこちらをご参考ください。
▶︎【徹底解説】日本語能力試験とは?レベル別の難易度や受験するメリット


日本保能力試験N2の難易度

日本語能力試験N2の難易度について読解力、聴解力に分けて解説します。
参照:日本語能力試験JLPT


N2レベルの読解力の目安

日本語能力試験(JLPT)公式HPによると、N2レベルの読解力目安は、


・幅広い話題について書かれた新聞や雑誌の記事・解説、平易な評論など、論旨が明快な文章を読んで文章の内容を理解することができる。
・一般的な話題に関する読み物を読んで、話の流れや表現意図を理解することができる。


とされています。様々な場面で日本語に触れた際、正確に理解することができるかがポイントです。


N2レベルの聴解力の目安

日本語能力試験(JLPT)公式HPによると、N2レベルの読解力目安は、


・日常的な場面に加えて、幅広い場面で自然に近いスピードのまとまりのある会話やニュースを聞いて、話の流れや内容、登場人物の関係を理解したり、要旨を把握したりすることができる。


とされています。


他の日本語試験との比較

日本語能力試験のN2レベルは日本語での日常会話+αが必要になるレベルです。


「自然に近い速度の日本語を聞いて、日常のあらゆる場面の会話、あるいいは、ニュース等の内容を概ね理解することが出来る」を合格基準としている実用日本語運用能力試験(TOPJ)の上級Cレベルと同等だということができます。


※参照: TOPJ 実用日本語運用能力試験 公式HP


N2合格に必要な語彙数

N2レベル合格に必要な漢字数、語彙数はそれぞれ下記の通りです。


・漢字数:1,000語
・語彙数:6,0000語


数字だけ見るとピンと来ないかもしれませんが、日本の小学校6年間で習う漢字は1,026字なので、小学校6年間分の漢字を覚えるのと同等の努力が必要になります。


N2合格に必要な学習時間の目安

N2レベル合格に必要な学習時間には個人差がありますが、おおよそ600時間〜800時間とされています。
1日5時間勉強した場合、120日(約4ヵ月)~160日(約6ヵ月)かかるので、長い期間での勉強が必要になります。


N2の合格基準と合格率

N1は言語知識、読解、聴解それぞれ60点分ずつ出題され、180点満点です。
合格点は180点中100点ですが、言語知識、読解、聴解全てのパートで基準点である19点以上獲得することが合格条件となります。


また、合格率は実施年によって異なりますが、毎年おおよそ35%~55%だとされています。


日本語能力試験N2の問題例

日本語能力試験N1〜N5の中で、一番受験者数が多いN2の問題例をご紹介します。
参照:日本語能力試験 JLPT「問題例に挑戦しよう」


N2の問題例

問題1 [漢字読み]
___の言葉の読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。


この黒い種からどんな花がさくのだろうか。
1.だね 2.たね 3.じゅ 4.しゅ    答え:2.たね


問題2 [文脈規定]
(  )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。


日本人の平均(  )は、男性が79歳、女性が86歳である。
1.生命 2.寿命 3.人生 4.一生    答え:2.寿命


N3との違い

文役規定問題で選択肢が漢字であるN2に比べて、N3は選択肢がひらがなの単語であるという特徴があります。


例:
問題1[漢字読み]
___のことばの読み方として最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。


山本さんはクラスの代表に選ばれた。
1.たいひょう 2.だいひょ 3.だいひょう 4.たいひょ    答え:3.だいひょう


問題2 [文脈規定]
(  )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。


(  )寝たので、気持ちがいい。
1.すっかり 2.ぐっすり 3.はっきり 4.ぴったり    答え:2.ぐっすり


日本語能力試験N2合格のポイント

日本語能力試験N2レベルに合格するためのポイントをご紹介します。


N3までとは異なる出題形式に慣れる

N3〜N5までと、N1〜N2では、問題の出題形式が異なります。


言語知識(文字・語彙)と言語知識(文法)・読解、聴解の出題形式のN3〜N5に対し、N1〜N2は言語知識(文字・語彙・文法)・読解と聴解の形式になります。


最初の方の問題から外国人の方が苦手とする文法問題が出題されるので、試験中の時間配分や対策法を考えるなど、多くの勉強時間と準備が必要になります。


日常会話以外の場面で用いられる日本語の対策をする

日常会話を理解できることを最大目標とし、日常で関わることの多い単語や文章についての問題が多いN3以下に対して、N2以上は日常会話以外の場面で用いられる単語も多く出題されます。


新聞やニュース上などで使用される日本語が出題される可能性もあるので、専用のテキストを購入したり、日本語で書かれている書籍を読んだり工夫して勉強することが重要になります。


働きながら実戦を通して日本語力を磨く

日本語を身につける方法は勉強するだけでなく、仕事をしながらでも身につけることができます。


仕事をするのに日本語が必要な場合は、身につけなければ働くことができないので、自然と覚えることができますし、他の方とコミュニケーションが必要な環境であれば、アウトプットすることもできるので、効率よく日本語を身につけることが可能です。


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まとめ

日本語能力試験N2では、日常的な場面での日本語を理解をできる程度の能力を認定目安としています。
様々な場面で日本語に触れた際に、日本語を正確に理解することができるかがポイントです。


日本語能力試験N2は日本語力を測ることのできる資格として認知度が高く、外国人採用を行っている企業の多くで採用基準の目安とされているので、取得することで応募することができる求人の幅が広がります。


N2のうえには、最難関のN1があります。N2以上に実践的な日本語能力を求められますが、取得することができれば間違いなく転職や就職時に企業にアピールすることができます。


N1の概要や合格するためのポイントなど、詳しい情報を知りたい方はこちらをご参考ください。
▶転職や就職に役立つ!日本語能力試験N1の難易度と合格目安を徹底解説


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