COLUMNS

pixta_34422713_M-min
2021.01.22
海外と日本の就職活動の違いとは?外国人留学生が戸惑う日本式の就活[グローバル1]
法務省によると、2019年12月末時点で、留学ビザを持っている外国人は約34.6万人いるとされています。その中には、そのまま日本で就職したいと考えている人も少なくありません。

しかし、海外と日本の就職活動には大きな違いがあります。
よって、留学生が日本特有の制度や習慣に困ってしまい、就職活動がうまくいかなくなってしまうケースが多々あります。

日本のことわざに「郷に入れば郷に従え」という言葉があるように、日本で就職活動をする場合、日本特有の就職活動のスタイルに慣れる必要があります。
これから日本で就職活動をおこなう留学生の方は、事前に日本の就職事情と海外の就職事情の違いを詳しく知ることで、その違いに対応できるようにしておきましょう。

今回は、外国人留学生向けに、日本と海外の就職活動の違いを解説していきます。

外国人留学生が困った日本の就職活動の制度や習慣

グラフを見ると、上位4つは「就職活動の時期」「服装」「筆記試験」「エントリーシート」だということがわかります。

外国人留学生がおかしいと思った制度や習慣の1位として挙げられているのが、「転職活動の時期」です。
これは日本の多くの企業が、「新卒一括採用」という海外ではあまり類をみない形を取っているからでしょう。
日本では、大学3年生の後半から同時期に一斉にはじめて、長期間かけて就職活動をおこないます。
これは日本特有の文化と言っても過言ではありません。

国によって細かい部分は異なりますが、海外では多就活時期が明確に決まっておらず、各人が自分のタイミングで就職先を探すことが一般的です。
そのため、海外の感覚で日本の就職活動を捉えると、時期が決まっていることに違和感を覚えてもおかしくありません。

2位は「服装」です。
全員が黒色の似たリクルートスーツを着て就職活動することが義務付けられているような空気感。
これに戸惑う外国人留学生が多いようです。
海外では、そもそも日本のようなリクルートスーツという概念がありません。スーツでなくてもOKな場面があったり、スーツだとしても色に決まりがなかったりします。

3位、4位の「筆記試験」と「エントリーシート」も同様に日本特有の就活文化です。
海外の就職活動では、エントリーシートの提出や筆記試験が用いられることは一般的ではありません。
多くの場合、選考内で用いられるものは履歴書と面接です。
国によっては、日本と同じような試験が行われることもあります。
しかし、それらはあまりメジャーではなく、慣れないやり方に戸惑う外国人留学生が多いのが現実です。

中国と日本の就職活動の違いとは

日本に来ている外国人留学生の内、約3分の1は中国人留学生が占めています。
そこでここからは、今まで挙げた「就職活動の時期」「服装」「筆記試験」「エントリーシート」の4項目に着目して、中国と日本の就職活動の違いを説明していきます。

就職活動の時期の違い

中国の就職活動は、長期で行われる日本のそれと違い、主に9月~10月、3月~4月と2つの時期に分けて行われます。
9月~10月に行われる就職活動は、「秋招」とも呼ばれており、非常に規模が大きいです。
主に新卒向けの正社員枠採用試験が行われます。

春の3月~4月に行われる就職活動は「春招」と呼ばれています。
主に大学3年生や大学院1年生向けのインターンシップの採用試験が行われます。
規模はそこまで大きくありませんが、学生はこの「春招」も重要視しております。
何故なら、これらのインターンシップを通してそのまま正社員になるケースも珍しくないからです。

日本の就職活動の時期は、先述したように大学の3年生の6月から四年生の9月までの長期間で、一斉に始まります。
中国の就職活動も始まるタイミングがありますが、日本のように1年間を超えるような長期間のものではありません。

服装の違い

日本では、新卒枠の就職活動を行う際、面接を受ける時にはリクルートスーツを着ます。 中国でもリクルートスーツを着ることもありすが、絶対ではなく、着なくても大丈夫な場合があります。

筆記試験の違い

日本では筆記試験が行われる企業もあり、試験会場に行って受けることが多いです。 中国でも試験自体はありますが、主にネットで受けることができます。

エントリーシートの有無

日本の就職活動では、希望する企業にエントリーする際に志望動機等を記載したエントリーシートを提出しますが、中国では提出しません。そもそも中国には、エントリーシートという概念がありません。そのため、中国の就職活動では、学校で参加した部活、スキルやインターンシップの経歴などを記載した履歴書を提出します。

また、中国の履歴書には、日本のエントリーシートのように学生時代に最も打ち込んだことや志望動機等は書かないことが多いです。

まとめ

日本の就職活動は、海外の就職活動とは違うことが多くあるため、多くの外国人留学生が戸惑ってしまうでしょう。ただ、留学後も日本に残って就職するのであれば、日本式の就職活動に沿って就職先を決めなければいけません。
周りに頼れる日本人がいる場合は、積極的にアドバイスをしてもらうようにしましょう。周りに相談がしづらい場合はフェローシップにご連絡ください。

フェローシップは、外国人の方の就職活動支援を行っており、豊富な実績を持つ人材会社です。手厚いサポートはもちろんのこと中国国籍をはじめ外国籍の就職活動に長けたスタッフが在籍しているため、日本語だけでなく母国語で相談することも可能です。
日本の就職活動がうまくいかなくて困っている方は、ぜひフェローシップまでお気軽にご相談ください。

フィットする求人がすぐ見つからない、転職はこれからという方

Fellowship登録 (転職支援サービス)をしませんか?
あなたに合ったキャリアプランを、いっしょに考えます